光回線の種類と特徴を比較して解説!メリット・デメリット・選び方は?

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「光回線を選ぼうとしたら、フレッツ光、光コラボ、独自回線…カタカナだらけで、結局どれを選べばいいか分からない!」

引っ越しや回線乗り換えを考えているのに、専門用語が壁になって一歩も進めない。高額な初期費用や毎月の料金は抑えたいけど、動画やゲームが途中で止まるような失敗だけは絶対に避けたい方に向けて、光回線の種類について解説します。

光回線の種類は、実はたったの4つしかありません。そして、この記事でその4種類全ての仕組みと違いを解説します。

光回線の種類|フレッツ光・光コラボ・独自回線・電力系

光回線は、提供される仕組みや事業者によって4つの種類に分けられます。

まずは、この4種類についてご説明します。カンタンな見分け方はどの会社が光ファイバーのケーブルを提供しているかに注目することです。

point!
  • フレッツ光:NTT東西(NTT東日本)(NTT西日本)
  • 光コラボ:NTTから回線を借り入れたプロバイダ
  • 独自回線:NTTの回線を使わずにプロバイダが光回線を独自で提供

この3つが大枠の分類です。そして、ここに電力会社が提供する光回線をあわせて、この記事では「光回線の種類は4つ」として扱います。

一つ一つを詳しく見ていきましょう。

フレッツ光とは

引用:フレッツ光

フレッツ光は、NTT東西(NTT東日本・NTT西日本)が提供する光回線そのものの名称です。日本全国のほとんどのエリアに光ファイバー網を敷設している国内最大の事業者です。

料金の内訳 フレッツ光(回線+プロバイダ)
戸建ての月額料金合計(目安・税込) 約6,000円〜7,000円
マンションの月額料金合計(目安・税込) 約4,000円〜5,000円
  • メリット: 提供エリアが最も広い。安定性◎。
  • デメリット: 契約手続きが「NTT」と「プロバイダ」の2社に分かれるため複雑。料金も割高。

フレッツ光の最大の特徴は、回線とプロバイダの契約が分離している点。

ユーザーは、NTT東西に回線(光ファイバー)の使用料を支払い、それとは別に、インターネット接続サービスを提供するプロバイダ(OCNや@niftyなど)にも料金を支払わなければいけません。

そのため、光コラボレーションなどと比較すると、月額料金が割高になります。

フレッツ光のメリットは、提供エリアの広さ。NTTの光ファイバー網は、日本のほぼ全域をカバーしています。

このインフラ基盤を利用できるため、安定性という点でも若干ですが他の種類の光回線よりも優れています。

一方で、デメリットは先述の通り、料金が割高になりやすいことと、手続きがややこしくなりやすいことです。

契約時だけでなく、引っ越しなどで回線を移転する際も、NTTとプロバイダの両方で手続きが必要になることも。

そのため、基本的にはフレッツ光はおすすめできません。安定性という面でも光コラボと大差はないため、新規で契約を考えている方はフレッツ光は避けてください。

光コラボレーション(光コラボ)とは

光コラボレーション(光コラボ)は、NTT東西からフレッツ光の回線設備を借り受けたプロバイダや携帯電話会社が、独自のサービスとセットにして提供する光回線です。

たとえば、「ドコモ光」「ソフトバンク光」「ビッグローブ光」などがこれにあたります。

  • メリット: 月額料金が安く設定されている。、スマホとのセット割引が適用できる。契約手続きが1社に一本化されるためシンプル。
  • デメリット: 回線自体はフレッツ光と同じものを使うため、特定の時間帯に回線が混雑し、速度が低下しやすい。
料金の内訳 光コラボ(回線+プロバイダ)
戸建ての月額料金合計(目安・税込) 約5,000円〜6,000円
マンションの月額料金合計(目安・税込) 約3,500円〜4,500円

光コラボの特徴は、月額料金が安く設定されている場合が多いことと、スマートフォンとのセット割引が適用できることです。

フレッツ光のように回線とプロバイダを別々に契約する必要がないため、料金はフレッツ光と比べると安くなります。スマホのセット割も適用できれば、通信費全体を節約可能!

デメリットとしては、回線の混雑が挙げられます。回線自体はフレッツ光と同じものを使っているため、特定の時間帯に回線が混雑し、速度が低下します

具体的には、利用者が多くなる夜間の18時から23時ごろの通信品質に問題が出ることが多いです。

プロバイダによって通信品質が左右されるため、業者選びが非常に重要です。キャッシュバックなどの金額面と通信品質の面、両方を考慮に入れてプロバイダ選びをしなければいけません。

後ほどおすすめの光回線についてはご紹介します!

独自回線とは

独自回線は、NTT東西の回線を使わず、サービスを提供する事業者が独自の光ファイバー網を利用してサービスを提供する光回線です。

主なサービスに「NURO光」「auひかり」などがあります。フレッツ光や光コラボとは、物理的な回線設備自体が異なります。

  • メリット: NTT回線と別の設備を使うため、回線が混雑しにくく、実測速度が速い傾向。
  • デメリット: 提供エリアが限定的。工事に時間がかかる。
料金の内訳 独自回線(回線+プロバイダ)
戸建ての月額料金合計(目安・税込) 約5,000円〜6,500円
マンションの月額料金合計(目安・税込) 約4,000円〜5,000円

独自回線のメリットは、回線が混雑しにくく、実測速度が速いこと

「料金は最安でなくてもいいから、とにかく通信速度が大事!」というユーザーにはおすすめです。

一方で、提供エリアが狭いことがデメリットです。住んでいる地域によっては契約自体できないことも。例えば、通信速度が速い独自回線として人気な「NURO光」の対応エリアは以下の通りです。

  • 【北海道】北海道
  • 【東北】宮城・福島・山形(10Gプランのみ)
  • 【関東】東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
  • 【東海】愛知・静岡・岐阜・三重
  • 【関西】京都・大阪・兵庫・滋賀・奈良
  • 【中国】広島・岡山
  • 【九州】福岡・佐賀

沖縄、四国では利用できず、東北では選べないプランも。全ての光回線で言えることですが、対応エリアかどうかのチェックは必ず事前に行っておきましょう

また、乗り換え時には新規で回線工事が発生します。工事に時間がかかり、開通までにインターネットが使えない……なんてことも考えられます。

工事には1ヶ月から3ヶ月程度の時間が必要です。引っ越し、乗り換え等を行う場合はあらかじめ工事の日程を決めておきましょう。

電力会社系回線とは

電力会社系回線は、特定の地域の電力会社グループが敷設・提供する光回線です。

主なサービスに「コミュファ光(中部エリア)」「eo光(関西エリア)」などがあります。

  • メリット: 地域によっては圧倒的に安い料金。
  • デメリット: 提供エリアが限定される。そのエリア外への引っ越しなどで解約する際、違約金が発生しやすい。
料金の内訳 電力会社系回線(回線+プロバイダ)
戸建ての月額料金合計(目安・税込) 約4,500円〜5,500円
マンションの月額料金合計(目安・税込) 約3,500円〜4,500円

電力会社系回線は、地域によっては圧倒的に安い料金が設定されていること、その地域での安定性に優れていることなどがメリットです。

電気やガスなどの公共料金とのセット割引を提供しているプロバイダも多く、家計費全体の節約につながります。

最大のデメリットは、地域電力系のプロバイダなので仕方ないことではあるのですが、提供エリアが完全に限定されることです。

一番問題になるのは、その地域外へ引っ越しをする場合、回線自体が利用できなくなるため、解約が必要になること。

この場合、契約期間の縛りや工事費の残債等がある場合は違約金が発生してしまいます。転勤等で新規の契約を考えている場合は避けるのがおすすめです。

逆に、マイホームや引っ越しの心配がない場合、電気・ガスの料金割引とあわせるととてもお得な選択肢になります。

光回線4種類を徹底比較!料金・速度・提供エリア

光回線の4種類の特徴がわかったところで、次に「料金」「速度」「エリア」の3つのポイントを比較します。

月額料金の安さを比較

月額料金の安さでは、光コラボと電力系回線がおすすめ。特に、スマホのセット割の有無が大事です。

種類 戸建て月額料金(目安) マンション月額料金(目安)
フレッツ光 約6,000円〜7,000円 約4,000円〜5,000円
光コラボ 約5,000円〜6,000円 約3,500円〜4,500円
独自回線 約5,000円〜6,500円 約4,000円〜5,000円
電力系回線 約4,500円〜5,500円 約3,500円〜4,500円
Point
  • フレッツ光:回線とプロバイダの料金が別になり、割高になりやすい
  • 光コラボ:スマホセット割(ドコモ・ソフトバンク・auなど)適用でコスパ◎。
  • 独自回線:料金は光コラボと同等かやや高め。速度とのバランスで高評価
  • 電力系回線:エリアは限定的だが電力料金と併せて料金が最安値クラスになることも

上記の表からもわかる通り、フレッツ光は他の種類と比較して料金面では全くおすすめできません。

フレッツ光は回線とプロバイダの料金を二重で支払う必要があるため、光コラボよりも割高になることがほとんどです。「料金が大事!」という方は選択肢に入れないようにしましょう。

月々の通信費を抑えるポイントは「セット割」と「代理店キャッシュバック」の活用です。

光コラボと独自回線にはスマートフォンのセット割があります。適用されると一人ではなく家族全員のスマホ代が割引になるため、とてもお得です。

スマホ割がある光回線と割引額の例を見てみましょう。

光回線の種類とサービス名 対応するスマホキャリア 割引額(目安)
ドコモ光 ドコモ スマホ1台あたり最大1,100円(税込)/月
ソフトバンク光、NURO光 ソフトバンク、Y!mobile スマホ1台あたり最大1,100円(税込)/月
auひかり au、UQ mobile スマホ1台あたり最大1,100円(税込)/月
コミュファ光 au、UQ mobile スマホ1台あたり最大1,100円(税込)/月

また、光回線の契約では、月額料金だけでなく、初期費用やキャッシュバックを含めた実質月額も重要です。

光コラボや独自回線の多くは、公式サイトや専門の代理店から契約すると、数万円単位のキャッシュバックを受け取れます。

キャッシュバックの申請手続きや時期は代理店によって異なるため、契約前に必ず条件を確認しましょう。

回線速度・安定性の比較

光回線の「理論上の最大速度」は、どの種類でも「最大1Gbps」や「最大10Gbps」と謳われています。しかし、実際に利用する際の「実測速度」は種類によって傾向があります。

光回線の種類ごとの特徴
  • 速度◎ 独自回線・電力系回線
  • 安定性◎: 独自回線・電力系回線
  • 混雑しやすさ: 光コラボ・フレッツ光

光コラボやフレッツ光が混雑しやすいのは、NTTの回線設備を多くの事業者が共有しているためです。

特に夜間や週末など利用者が集中する時間帯に、速度が低下しやすくなります。

しかし、最近の光コラボの多くはIPoE接続方式(新しい通信技術)に対応することで、この混雑による速度低下を改善しています。

速度を重視したいけれどセット割も捨てられない場合は、IPoE接続に対応している光コラボを選ぶことが重要です。

光回線の配線方式の種類

あなたがマンションや集合住宅にお住まいの場合、どんなに速い光回線の種類を選んだとしても、建物の配線方式によっては最大速度が制限されてしまいます。

光回線の種類選びと同じく、お住まいの建物の配線方式を知っておくことは非常に重要です。

マンションの光回線の配線方式は、大きく分けて「光配線方式」「LAN方式」「VDSL方式」の3種類があります。

光配線方式(光ファイバー)とは

光配線方式は、光ファイバーケーブルが建物の共有スペースから部屋の中まで直接引き込まれる方式です。

契約した回線の理論上の最大速度に近いスピードが出るため、オンラインゲームや高画質動画視聴など、高速通信が求められる用途にも対応できます。

VDSL方式(電話線利用)とは

VDSL方式は、建物の共有スペースまでは光ファイバーですが、そこから契約者の部屋までは既存の電話線を利用して接続される方式です。

電話線の通信規格の都合上、最大速度が100Mbps程度に制限されます。たとえ「最大1Gbps」の回線を契約しても、この速度を超えることはありません。

家族で同時に動画を視聴するなど、利用人数が多いと速度が遅いと感じやすいため、高速通信を求めるユーザーには不向きです。

LAN方式(LANケーブル利用)とは

LAN方式は、建物の共有スペースからあなたの部屋までLANケーブルで接続される方式です。ケーブルは光ファイバーではありません。

VDSL方式よりは速い傾向にありますが、マンション内の他の利用者の通信状況に速度が左右されやすいのが特徴です。

【3ステップ診断】失敗しない光回線の種類の選び方

続いて、光回線の種類について失敗しない選び方をチャート形式でご紹介します。

診断対象の光回線の種類は以下の4つです。

  • 光コラボ(NTT回線系):全国対応、スマホセット割が強力。
  • 独自回線(ダークファイバー系):速度に強み、提供エリア限定。
  • 電力系回線:地域限定、安定性に強み。
  • フレッツ光:NTT東西が提供。現在は光コラボが主流。

4つ記載していますが、先述の通り、基本的にはフレッツ光の契約はおすすめしません。エリアの問題など非常に限定的な状況での選択以外は光コラボ・独自回線・電力回線のどれかを選ぶのがよいでしょう。

あなたの住居環境と選択可能な回線を確認

最初に、ご自宅の環境がどの回線に対応できるかを確認し、選択肢を絞り込みます。

住居タイプ ポイント
戸建て 全種類選択可能。次のステップへ進んでください。
マンション(光配線方式) 全種類選択可能。次のステップへ進んでください。
マンション(VDSL方式・LAN方式) 速度にこだわるなら「戸建てプラン」の工事を検討。
工事が難しい、または工事が不要なら、「光コラボ」がおすすめ
独自/電力系回線の「提供エリア外」 「光コラボ」がおすすめ

速度・セット割・実質月額料金

住居タイプで「全種類選択可能」となった方は、あなたがインターネットに求める最優先事項を考えてみましょう。

最優先事項 選ぶべき回線の種類
速度・安定性が最優先 独自回線
月額の安さが最優先 光コラボ または 電力系回線

では実際にどのプロバイダで契約を進めればいいのか分からないという方は、おすすめの光回線を比較している記事が参考になるかもしれません。

光回線契約前にチェックすべきポイント

光回線の種類を決めたとしても、契約前に確認すべき注意点があります。最後に、初期費用・キャンペーン・契約期間縛りについて触れておきます。

種類ごとの初期費用とキャンペーン

光回線は、回線工事費や事務手数料といった初期費用がかかります。この初期費用は、種類によって相場が異なりますが、特に注意するべきなのは工事費です。

独自回線・光コラボの多くは、新規契約時に工事費を実質無料にするキャンペーンを実施しています。使わない理由がないので、必ず「実質無料」や「工事費無料」のキャンペーンがある事業者を選びましょう。

ただし、「実質無料」は工事費を分割払いにして、同額を毎月割引する形が多いです。

契約期間中に解約すると工事費の残債が一括請求されるリスクもあります。対応エリアが狭い回線を契約後に期間中に引っ越しが発生したりすると損する可能性があるため注意してください。

契約期間の縛り

光回線のほとんどは、2年または3年の「契約期間の縛り」があり、期間外に解約すると高額な違約金が発生します。

さらに、上記の通り、工事費を実質無料にしている場合、解約時に工事費の残債が残っていると、その分も一括で支払う必要があります。

乗り換えを前提とする場合は、「他社の違約金を負担してくれる」キャンペーンを実施している回線事業者に乗り換えることで、この費用を回避できます。乗り換え先のキャンペーン内容を必ず確認してください。

例えば、光コラボから光コラボへ乗り換える「事業者変更」や、フレッツ光から光コラボへ乗り換える「転用」は工事が不要で手続きがスムーズですが、独自回線や電力系回線への乗り換えは新たに工事が必要になることが多い点も覚えておきましょう。